名称のいわれ |
下樽集落の北方約500mの地に、今の下樽集落発祥の地とも伝えられる、「ボタムキ」の地名があります。
ここでは、昭和の時代まで、数軒が定住して農耕を営んでいました。
このボタムキから移り住んだと伝えられる一家系が、下樽集落では「ボタ薬師」の屋号で昔は呼ばれ、後に「薬師堂商店」と名を変えて日用品店も営んでいました。
このいきさつが、後に「薬師」あるいは「薬師堂」と呼ばれるようになった、ことの起こりとも伝えられています。 |
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薬師さま(御神体) |
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薬師堂には、下樽集落で出土した「御神体」が安置されています。
その御神体は集落の守り神の一つとして、昔から代々言い伝えられ、今も大切に祀られ護り続けられています。 |
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御神体のいわれ |
約4km先の長沢村に続く、唯一の街道が通っていた下樽を、馬に乗った旅人が通りかかるたびに、よく振り落とされる場所がありました。 |
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馬が騒ぎ出すのは、何かが地中に埋まっているからではないか、と村人が道すじを掘ったところ「古い木塊物」が出土して、その後、騒ぎはおさまったと伝えられています。
その出土物は、村の庄屋がしばらく保管して、後に御神体として祀られ受け継がれて、今も薬師堂で手厚く護り続けられています。
また、同じ場所に地続きの家で、昔、庭に池を造った際「古い角材」が出土したこともあって、共通のいわれがあるのではないか、と語り継がれています。 |
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薬師まつり |
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「薬師まつり」は毎年5月8日に行われ、その日は「米ダンゴ」をお供えします。
下樽集落の家々はみなさん、それぞれに「薬師さま」にお参りをします。
薬師まつりには昔から「当番」があって、下樽集落の各家の持ち回りで行われています。
当番は、その年のまつり一切を仕切る役割で、集落が40戸ほどの時代では、「生涯一回」の経験と言われていました。
近年の薬師まつりは、下樽集落の住民一同が薬師堂前で会食も楽しむ日になっています。 |
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